あ行
圧迫療法 ストッキングや弾性包帯などで、静脈瘤を圧迫して治療すること。保存的治療や手術後の補助的療法として使用される。
一次性下肢静脈瘤 大伏在静脈や小伏在静脈といった静脈の弁が壊れて逆流が生じ、その結果静脈瘤になったものを指す。
陰部静脈瘤 大腿部内側上部に出来る静脈瘤。妊娠後期に出来ることが多い。通常の静脈瘤に比べて治療が困難なことが多い。
うっ滞性皮膚炎 静脈瘤が進行し、皮膚炎を起こすこと。主に膝下にできる。
エコノミークラス症候群 ロングフライト症候群の別名。旅行者血栓症ともいわれる:長時間旅行などで乗り物に乗っていたりした後に生じる血栓症。エコノミークラスで多く発生したため、こういう名称が一般的に知られるようになった。海外旅行など長時間飛行機に乗る場合だけでなく、新幹線などで発生することも知られている。長時間の高速バスなども注意が必要。
エンドレーザー治療 エンドとは血管内の意味。血管内レーザー治療。血管のなかへレーザーファイバーをいれてレーザー治療を行うこと。表面からレーザーを当てるレーザー治療と区別するために用いる。
エトキシスクレロール 硬化療法のために使用される薬品。日本では最も多く使われている。最近静脈瘤の硬化療法の保険適応となる。北米ではFDA未認可。
FDA 日本の厚生労働省にあたるアメリカの審査機関。
エコー 超音波検査のこと。静脈瘤の診断において大変有用。
か行

下肢静脈瘤

下肢静脈瘤とは足に出来る静脈瘤を指す。タイプとしては、伏在型、側枝型、網目型、クモの巣状に分かれている。

重症度別分類としては、CEAP分類があり0から6段階まで分かれている。

逆流 血液が正常と反対の方向へ流れること。足の静脈瘤の場合は足先に向かって流れること。静脈瘤の原因となっていることが多い。
局所麻酔 処置を行う場所にだけ注射麻酔を行う方法。最も体に負担の少ない麻酔法。
筋ポンプ 下腿の筋肉が運動により収縮することで、ポンプ作用で静脈血を運ぶこと。第二の心臓といわれる。
空気容積脈波 APGともいわれる検査法。静脈の機能検査の一つ。静脈瘤について重症度評価が可能。
クモの巣状静脈瘤 静脈瘤の一種。非常に小さい赤紫の血管がクモの巣のように多発している状態。
クリッペル・トレノーネイ症候群 先天性静脈瘤。
高位結紮術

逆流のある静脈を結紮(しばる)ことで逆流を止める方法。

以前は一箇所の結紮が多く行われていたが、再発率が高く、現在は太ももの付け根、膝の上下など数箇所の結紮が行われている。体への負担は少ないが、傷の数が多くなったり、正確な治療が行われないと再発率が高くなりやすいことがある。

硬化療法

静脈瘤の中へ注射して静脈瘤を固める方法。エトキシスクレロールが日本では最もよく使われている。小さい静脈瘤には有効だが、大きい静脈瘤や伏在静脈の逆流が強いタイプにはあまり有効ではない。体への負担が少ないので、繰り返し治療が可能。一回の治療で使用できる硬化剤はエトキシスクレロールで mg(1% エトキシスクレロールで10ml)とされている。副作用は色素沈着が最も多く、そのほかに血栓性静脈炎などがある。非常にまれだが、肺梗塞を起こすことが報告されている。

血栓 血液が血管の中で固まったもの。
血栓性静脈炎 血液が静脈の中で固まり、静脈に炎症を起こしたもの。痛みを伴い、静脈周囲が赤く腫れる。大きい静脈瘤や、硬化療法による治療後に発生しやすくなる。
血栓後後遺症 深部静脈が血栓性閉塞をした後、下肢のむくみや静脈瘤、色素沈着がおきる。
血液凝固 血液が固まること。静脈瘤のかたは血液が固まりやすいことがある。採血検査で詳しく検査を行う。
さ行
再発静脈瘤 静脈瘤が治療後に再発すること。初回治療が不適切な場合にも再発が起こるが、初回治療が完全であっても再発が起こる場合がある。
色素沈着

皮膚の色が茶色や黒くなったものを指す。静脈瘤が進むと色素沈着がおきやすくなる。静脈瘤による色素沈着はヘモジデリンといわれる赤血球のなかにはいっている鉄分が血管外にもれて皮膚に沈着しておきるとされている。一旦色素沈着が起こると治りにくいのが特徴。

また硬化療法を行った後にも副作用として色素沈着がおきることがある。この場合多くは数ヶ月以内に治るが、永久的に残ってしまうこともありうる。

小伏在静脈 足首から膝の裏側にある表在静脈。約10%の場合の、静脈瘤の原因となっている。
静脈 全身で使用された血液が心臓に向かって帰っていく血管。老廃物や二酸化炭素が多く含まれ、酸素は少ない。血液の流れは遅い。見た目は動脈に比べて黒っぽく見える。
静脈性跛行 深部静脈が閉塞した場合、歩き始めるときに強い痛みを生じる。
静脈造影 静脈内に造影剤をいれて静脈を写す方法。
静脈弁 血液の逆流を止めるために、静脈の中にある弁。これが壊れると静脈逆流が生じ、静脈瘤を引き起こす。
静脈麻酔 静脈注射をおこなって、麻酔をすること。呼吸や循環抑制を起こす危険性がある。うつぶせの姿勢では更に危険性が増す。
静脈瘤

 静脈が膨れてコブになったものや網目状やクモの巣状になったものを指す。全身のいろいろな場所にでき、足に最もよく出来る。そのほか食道静脈瘤など消化管にできる静脈瘤、また顔や手に出来る静脈瘤もある。原因や治療法はそれぞれ異なっている。出来る場所によって扱っている専門領域が違っている。

深部静脈 深部静脈とは足の奥深くにある静脈で80-90%の足の血液を運んでいる。正常の場合たくさんの弁があり、逆流はしない。
深部静脈血栓症 深部静脈に血栓ができること。ここに出来た血栓が、はがれて飛んでいくといわゆる肺梗塞となり、生命の危険をもたらす。
深部静脈不全 深部静脈の働きが悪くなって、血液が逆流すること。
ストリッピング手術 悪くなった静脈を血管の中へワイヤーを入れて引き抜く手術。静脈瘤の治療法として100年前より行われていて、根治性が高く、標準的手術として広く行われている。全身麻酔、腰椎麻酔などが使用される。日帰り手術も行われている。
造影剤 静脈を写すために使用する薬のこと。アレルギーを起こすことがある。
た行
大伏在静脈 足首から太ももの付け根まである表在静脈。静脈瘤になる原因として最も多い。エンドレーザー治療やストリッピング手術の対象をなる。
弾性ストッキング 静脈瘤や深部静脈不全、リンパ浮腫のかたに使用される圧迫圧の強い特殊なストッキング。圧迫ストッキングとも呼ばれるもの。
TLA麻酔 Tumescent Local Anethsiaの略。通常の麻酔液を10倍程度に薄めて、大量に使用できるようにしたもの。麻酔効果を保ちつつ広い範囲の局所麻酔が可能。静脈瘤のレーザー治療やストリッピング手術、脂肪吸引などに使用される。
超音波検査 エコーともいう。無侵襲検査の一つ。静脈瘤の場合、逆流のある血管を同定するためにきわめて有効。
な行
二次性静脈瘤 深部静脈が血栓で閉塞したために生じる静脈瘤。この場合、静脈瘤が静脈血液の迂回路となっているので、治療すると症状が悪化することがあるので注意が必要。
は行
肺梗塞 肺の血管に血栓が詰まってしまい、胸痛、呼吸困難や意識消失等をおこす。突然死を起こすこともある。発生頻度は非常に低いが、静脈瘤の場合、足に血栓ができ、それが肺に飛んで発生することがある。
日帰り手術 一日で手術を行うこと。日本では1泊2日で24時間以内に退院するものも含めている場合が多い。海外では外来手術と入院手術で分けられていることもある。静脈瘤の治療では、外来治療としてはレーザー治療や高位結紮術、ストリッピング手術などが行われている。
皮膚潰瘍 静脈瘤が慢性的に経過すると、下腿下1/3のところの皮膚が薄くなり、破れてしまうこと。大変治りにくく再発を繰り返すのが特徴。静脈逆流を治すと潰瘍の治りが早くなる。
皮膚炎 静脈瘤が進行すると皮膚が赤くなったり、茶色がついたりしてくる。静脈瘤の治療が必要な場合が多い。
ヒフク筋 下腿の筋肉の名称。
ひらめ筋 下腿の筋肉の名称。
伏在型静脈瘤 大伏在静脈(足首から太ももの付け根までの血管)や小伏在静脈(ふくらはぎの裏の血管)などの逆流が原因となって発生している静脈瘤。

一般的にレーザー治療や手術で治療が可能な場合が多い。

不全交通枝 深部静脈と表在静脈の間を結ぶ静脈に異常が生じること。静脈瘤の原因となる。静脈瘤を長期間放置しておくと多数の不全交通枝が出来る場合がある。
ベーカー嚢腫 膝の裏の嚢腫。まれに破裂して痛みと足の腫れを伴う。
閉塞性動脈硬化症 ASOともいわれる。静脈ではなく動脈の血流が悪くなったもの。足の冷感、痺れなどが出現する。ひどい場合は潰瘍となることがある。この症状が強い場合は静脈瘤の治療ができない場合がある(ストッキングなどをはけないため)
静脈の流れを制御している。静脈内に多数存在している。
弁不全 弁が壊れて働きが悪くなること。静脈の場合は、逆流を生じ静脈瘤の原因となってしまう。
ま行
慢性静脈不全 静脈の働きが悪化して血液が逆流している状態が長く続いたもの
無侵襲診断 体に負担のない検査法の総称。静脈瘤はこの診断法でほとんどの症例が診断可能
ら行
ラジオ波治療 静脈瘤の新しい治療法でラジオ波を用いて、静脈のなかへカテーテルを挿入して閉塞する方法
リンパ浮腫 リンパ管が詰まり、手や足が腫れること。静脈瘤のよる手足のむくみと似ている。
レーザー治療 血管のなかへレーザーの熱源を利用して血管を閉塞する血管内レーザー治療(エンドレーザー治療)と、体表からレーザーを当てて小さい静脈瘤を閉塞する表在レーザー治療がある。
ロングフライト症候群 エコノミークラス症候群を参照。
わ行

 今後キーワード用語集を充実させていきたいと思います。

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